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スタッフブログ | 株式会社それからデザイン sole color design Co., Ltd ホームページ制作、WEBデザインをはじめ、広告制作を行っている「それからデザイン」スタッフによる本音トーク集。
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他人の大人に育てられた

自分がいつから大人になったか、という自問を投げかけてみて、
「はい、私はこの時からです」
と明確に答えられる人は、おそらくいないでしょう。

もちろん、とても大きな転機となった出来事というものは、
みなさん、それぞれ、多かれ少なかれあるとは思います。

私にもいくつかの転機、があったように思います。
未だに、自分自身を未熟だなぁ、と思うこともよくありますし、
いわゆるアラフォー世代ではありますが、完全に大人かと問われると、
不安な面もなくはないですが・・。


しかし、転機というものをいくつか振り返ってみると、
私はとても恵まれていたのかもしれないな、と感謝するようになりました。
そんな自分を思えば、少しは大人になったかな、と言える気がします。

前回は、年賀状の話をしましたが、
私にも、年賀状のやりとりをする数少ない恩師、がいます。
恩師、というのは、言い換えれば、
“大人になっていくきっかけ”を与えてくださった方です。

先日、卒業から20年ぶりに、高校の同窓会がありました。
担任の佐々木先生は、私が高校1年生〜3年生まで、
3年間みっちりとお世話になった先生です。
現在は、リタイアをされて、宮崎県へ引っ越されています。
先生は、私たちのことを本当によく覚えてくださっていて、とても嬉しかったです。
ある同級生が、
「僕たちは先生のことだけ覚えてればいいけど、
先生は何年間も卒業生を送り出しているのによく覚えてくれてますね!」
というようなことを言っていましたが、本当にその通りで、
それはただ単に記憶力がいいという問題ではなく、先生の心が本当に素敵だからだと思います。

教わった勉強は、あまり覚えてないけど(スミマセン・・苦笑)、
先生のそういう姿勢は、私たちが社会で人と関わっていく上で、
きっと私たちにもしみ込んでいる部分ではないか、と思ったのでした。


そして、20代の頃の私は、とにかく自意識が勝っていて、
理想と現実の狭間で、毎日悩んでいました。
理想や希望や正義感といったものと、相反する毎日の出来事に、
失望したり、怒りを覚えたり、それでもまた少しの希望を手がかりにするような日々。
音楽を聴くことと、本を読むことが、一番の“自分の時間”でした。

そんな自意識が勝る日々の中で、
ある本を読んだことをきっかけに、私は無謀にもある小説家の方へ手紙を書きました。
宛先など、当然分からないから、
その本の出版社宛で、その本を読んだ感想と、当時活動していた自分のバンドのCDを同封して、
「◯◯先生へ渡してください」
というようなことを封筒に書きなぐって。

どんなことを書いたのかは、今は覚えていないのですが、
返事等はまったく期待していなくて、
「とにかくこの本を書いた人に、自分の音楽を聴いてもらいたい」
というシンプルな気持ちでした。

ところが、その数日後に、
その小説家の方から、私の自宅宛に、返事が届きました。
もう、それはびっくりして、震えながら封を開けて・・。

そこには、私の送ったCDの感想が、凛とした文章で、
とても丁寧に綴られていて、
「一番気に入ったのは◯◯という曲です。」
などと、私の作った曲のタイトルや、歌詞のことなども、
言及してくださっていました。

今思えば、誰に頼まれたわけでもない、自分の能動的な活動の中で、
はじめて、“他人の大人”と通じ合えた瞬間だったように思います。
返事をくださった◯◯先生にはもちろんですが、
名もなき20代の無謀な若者の手紙をしっかりと先生へ渡してくださった
出版社の方にも大きな感謝です。


それからだいぶ、時は過ぎましたが、
私はそのような出会いに恵まれたことに、感謝をすると同時に、
もし、いつの日か、今度は自分が“他人の大人”という立場として、
かつての自分と同じような若者と接することがあれば、
何かのきっかけを与えられるような大人でありたい、と思うのです。

まあ、まだまだそのようなことを考えるには、おこがましい年齢ですし、
実際、未熟っぷりを自分自身が一番感じたりもしていますが、
志くらいは、いつもそうありたいと、思っています。

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