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考える種を蒔く

スタッフブログ | 株式会社それからデザイン sole color design Co., Ltd ホームページ制作、WEBデザインをはじめ、広告制作を行っている「それからデザイン」スタッフによる本音トーク集。
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車掌の本分

ブログやSNSなどが普及し、国民総発信者の時代、というようなことが言われています。
たしかに、私の周りでも、みなさん自分の日常や考えなどを、文章や写真で、
インターネット上に投稿したりしています。

そのことで、よくなったこともたくさんあるのでしょう。
たとえば、音楽などは、テレビやラジオで放送されている情報しか、
一般の人には届いてこなかったけど、
今は、ミュージシャンが自ら自分のサイトを立ち上げているし、
より純度の高い情報を、ダイレクトに届けられるようになりました。

ビジネスにおいても、中小企業は、大手の下請け仕事しか成立しなかった時代から、
自ら発信し、エンドユーザーから直接受注を受けられる可能性が高まりました。

かくいう私自身も、インターネットがなければ、
今のような仕事をして、今のような生活をすることはできなかったでしょう。
大きな恩恵にあずかっていることは、事実です。

小規模な存在でも、インターネットの利用方法を工夫することで、
なんか、「大きいことができそうな気がする」、という時代かもしれません。


そんな中、一方で、誰でも手軽に発信できることから、
競争が激しくなっていくこともあります。
TVのCMなんかで派手な広告を出すほどの予算のない中小企業は、
Webサイトで、検索エンジン対策やSNS対策を施し、自社商品をPRしたりします。
A社も、B社も、ネット上で自社商品を目立たせたいので、
結果的に、競争が激しくなり、より強い情報の発信へと邁進していきます。

個人のブログやfacebookやtwitterなんかも、
より多くのいいね!やフォロワーを獲得することに勤しみます。


小学生の頃か、中学生の頃か、忘れてしまったけど、
「車掌の本分」という話を、国語で教わったことがあります。
「お猿さんの運転手と車掌が、遊園地の電車を運行する」という設定の話です。

厳しいトレーニングを経て、お猿さんは見事に運転をマスターすることができ、
晴れて、遊園地で「お猿さんの運転する電車」がオープンしました。
評判が評判を呼び、お客さんはどんどん増えていきます。
そのため、一両、また一両と、車両を増やしていくことになり、
お猿の電車は、とてつもなく長い連結の車両になっていきました。

その結果、遊園地の周回をするのに、運転手の猿は、
車掌の猿の背中が見えるような格好となります。

そこで車掌の猿は、
「車掌というものは、最後尾から、お客さんの安全を確認するものだ」
「運転手が、自分の背中を見ながら運転するなど、あり得ない」
「車掌の本分に反するんだ!」
と言って憤慨するのです。

たしか、こんなストーリー。


SNSなどをやっていると、私は、なぜかふとこの話を思い出すことがあります。
個人が復興のこと、政治のこと、オリンピックのこと、
それぞれの意見を自由闊達に発言できることは、
もちろん、よいことでもあるでしょう。

ただ、私は、広告のデザインを仕事としていて、
時折、音楽をつくったりしています。
そのフィールドで、本分を尽くすことが、まずは、何よりも大切だと思っています。
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