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考える種を蒔く

スタッフブログ | 株式会社それからデザイン sole color design Co., Ltd ホームページ制作、WEBデザインをはじめ、広告制作を行っている「それからデザイン」スタッフによる本音トーク集。
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ジャケットと装丁

中学生の頃から、毎月のお小遣いの大半をCDやレコードを購入することに費やしていた。
吹奏楽部に所属していたこともあって、
当時はクラシックやビッグバンド系のジャズ(ベニー・グッドマンとか、カウント・ベイシーとか)を
よく聴いていて、流行していたポップスなどにはあまり手を出さなかったのだけど、
高校時代にバンドを始めた頃からか、友人達の影響もあって、
ロックのCDを買い漁るようになっていった。

私たちの青春時代は、まだ洋楽コンプレックスのようなものが強くあって、
日本のバンドはダセー、やっぱ洋楽だよな
という、まあ、今思えば若気の至りの極みな感じではあるのだけど、
そういうことで、ファッションアイコンのひとつとしても、“洋楽のCD”をコレクションすることに勤しんだ。

私が「デザイン」というものをはじめて意識するようになったのは、この“洋楽のCD”との出会いが発端であるように思う。
なんかジャケットが奇妙だな、と思うとやっぱり奇妙な音楽だったり、
逆に(音楽の)内容が素晴らしいのに、なんでこんなデザインなんだろう、とか。
音楽とデザインが相互関係にあるということに気づいて、なんとなく面白いな、と感じていた。

***

ダウンロード全盛の時代になって、
いわゆる“ジャケ買い”なんていうのは、一部のレコードコレクターの
オタクな趣味、というものになっているのかもしれないけど、
やっぱり、音楽とジャケットデザインは、セットで楽しむの、
であって欲しいな、と私は思ったりします。

話はちょっと展開しますが、
書籍(本)の装丁というものは、いわゆるCDでいうところのジャケットだと思います。

しかしながら、最近気づいたことがあって、
ジャケットデザインは、音楽そのものを表現するアートワークという認識であるのに対し、
装丁の役割は、本を手にしてもらうための実用的機能が求められているような気がします。

もちろん、商業音楽ではジャケットも販促物のひとつ、という認識はあるのかもしれませんが、
私の中では、ジャケットという存在は、未だ昔と変わらないアート領域であるような気がしています。
どちらかというと、日本版のCDでは、
販促の役割はいわゆる「帯(CDケースの背中にカパッと挟まれているもの)」に
すべてを委託していて、ジャケットはギリギリでアート枠を確保しているようなイメージ。

ただ、面白い音楽は、もっと売る努力をしてもよいのではないか、
と私はずっと感じているので、
アートとして良い悪い、という議論は別としてですが、
CDをもっと売ろうとするなら、この辺りの役割を再考してもよいのでは、と思ったりもします。

本の装丁は、そのあたり、非常に優れている気がします。
デザインとしての佇まいと、販促としての機能の共存。
思わず買ってしまうもの。
オタクなブックコレクターでなくても。
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