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考える種を蒔く

スタッフブログ | 株式会社それからデザイン sole color design Co., Ltd ホームページ制作、WEBデザインをはじめ、広告制作を行っている「それからデザイン」スタッフによる本音トーク集。
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デザイナーがなぜマーケティングをやるのか

本を出したり、講演したりという仕事が増えてきて、いったい何屋なの?
と思われてもしかたがないよなぁ、と私自身も思っています。
本の「おわりに」にも書きましたが、私自身の本業はやっぱりデザインなんですよね。
自分の感覚として。

ただ、今現在の1日の過ごし方としては、“デザイン作業”に割く時間は、
だいぶ少なくはなってきました。
独立間もない頃は、一日中PhotoshopやIllustratorを立ち上げていて、
画面の前から離れるのはトイレとお風呂くらい、という時もあったのですが。
食事はデザインしながらおにぎりかじる、とか。

今日は、朝から面接〜企画書作成〜打ち合わせで、
やっと自分のパソコンの前に落ち着いて座っています。
そういう中でも、やっぱり、私の本業はデザインなんです。
デザインでクライアント様からの信頼を得て、少しずつ仕事が増えてきて、
スタッフも増えて、大きな仕事も時折任せていただけるようになり、
今に至っています。

今は、すべてのページを私一人でデザインすることはほとんどありませんが、
方向性が決まるまでのアートディレクションは、もちろん自分がやりますし、
CIやSIという上流工程のコンセプトやビジュアル作成は佐野がやり、
あとは適宜弊社のデザイナーに振っていくという感じです。

デザインの仕事で、私がよくクライアントさんから言われた言葉があります。
「デザイナーさんにそんなこと聞かれるとは思ってなかった」
というようなお言葉です(今でも時折言われます)。

私ははじめてお会いした方にはいつも、経営理念とか、社名の由来とか、
なぜこの商品・サービスをつくったのか、なぜ売っているのか、
どこが他社と違うのか、そんな話ばかりを質問攻めにしています。
そうすると、クライアントさんは、上記のようなことを返してくるわけです。

なぜ、デザイナーからそういうことを質問されるとは思わないのか。
ウェブ制作の現場で、なぜそのような情報を準備しておかないのか。
おそらく、これまでの経験値から、
クライアントさんはデザイナーからそのような質問を受けたことがない、
ということなのだろうと思います。
私は、このような言葉をいただくたびに、
「ああ、デザイナーの社会的地位の低いこと・・・」
という嘆きにも近い感情を抱くのです。

デザインとは、成果を出すため、クライアントの課題を解決するためのツールです。
言葉にすると、恥ずかしいくらいにあたり前で、ありきたりになるのが残念ですが、
このことを徹底的に実践しているデザイナーが、
果たして日本の中でどのくらいいるのでしょうか?

デザイナーこそ、マーケティングを勉強するべきであるし、
経営者から信頼してもらえるだけの社会的経験とフトコロの深さが
求められていると思います。
もしそれが難しければ、少なくとも、
今目の前にある仕事・クライアントに興味を持つことです。
そして、デザインの対象となるものへの理解が浅いと感じるなら、
質問するべきです。
クライアントに質問できる環境がなければ、
担当しているディレクターに聞くべきです。

「青に塗れって言われたから青にしました、ここは赤って言われたから赤にしました」
というような単なる作業人になっちゃいけないな、と思います。
それならバイトでもできる。
クライアントやディレクターからの指示が間違っている場合、
その理由と明確な代替え案を出せるのがデザイナーだと思います。
デザイナーだけじゃないですね。コーダーもプログラマーも同じでしょう。

私は、マーケティングやコンサルティングにはじめから興味を持ったのではありません。
デザイナーとして、クライアントに喜ばれる仕事を追求していった結果、
クライアントの事業を深く理解しなければ、そこにはどうしても到達できないな、
ということがいくつもの苦い経験を通じて、身にしみただけなのです。
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